自己破産前に不動産売却をするメリットとローンがある場合の売却方法について

自己破産に伴って不動産を売却する場合、どのタイミングで売却すると良いのでしょうか？
この記事では自己破産時の不動産売却のタイミングや、破産前に売却するメリットや、ローン残債の有無についての注意点をご紹介いたします。

自己破産による不動産売却のタイミングとは

自己破産に伴う不動産売却のタイミングは、主に破産前と破産後にわけられます。
自己破産前に不動産を売却する場合は、自分自身の意志で売却できます。
ローンが残っていなければ通常の売却を、ローン残債があれば任意売却を検討可能です。
一方で破産後の売却方法は、不動産の価値によって2パターンにわかれます。
住宅ローンの残債よりも価値が高い不動産を所有していた場合は自分で売却できず、破産管財人による競売、もしくは任意売却で売却されます。
反対に住宅ローンの残債が不動産価値よりも高い場合、管財人が選定されずに自分自身で売却することになるケースもあります。
通常の方法で売却できますが、抵当権の放棄に同意してもらえず競売になる場合もあるので、注意しましょう。

自己破産前に不動産売却をおこなうメリットとは

自己破産前は自分の好きなタイミングで売却できることが特徴ですが、その他にもこのタイミングで売却するメリットがあります。
ひとつは、不動産売却にかかる費用を売却額に含めることが可能な点です。
これにより、自己負担を減らして不動産売却が可能になります。
また破産後に競売にかけられると市場価格よりも低い価格になってしまいますが、通常の売却であれば高く売却できる可能性が高いのも魅力です。
さらに不動産売却で得た収入は、弁護士費用や手続き費用など、自己破産申し立てに必要な費用に回せます。
くわえて破産後に手元にお金が残るのも大きなメリットと言えるでしょう。

自己破産前の不動産売却で注意すべきローンの有無とは

先述のとおり、自己破産前は住宅ローン残債の有無によって、売却方法が変わります。
まずローンを完済している場合には、通常の不動産売却が可能です。
相場のチェックや不動産会社への査定依頼、媒介契約の締結から引き渡しまで、通常の売却と同様の流れで進めていきます。
一方でローン残債がある場合には、金融機関の同意を得て不動産を売却する任意売却になります。
売却代金は残債の返済に充てられ、通常の市場で売却するため、競売よりも高く売れる可能性が高いです。
しかし金融機関への返済が最優先となるため、必ず金融機関の同意を得てから売却を進めるよう、注意しましょう。

まとめ

自己破産時に不動産を売却する場合、破産前と破産後に売却するタイミングがわかれます。
破産前であれば通常の売却と任意売却を選択できますが、破産後に売却する場合は破産管財人による競売か任意売却になります。
自己負担が軽減される、高く売れる可能性が高いなどのメリットがあるため、基本的には破産前の不動産売却がおすすめです。
ローンを完済している場合は通常の売却が可能ですが、残債がある場合には任意売却となるので、返済状況を事前に確認しておきましょう。
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